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    華のお江戸の快男児 月光・星空・恋頭巾 恋頭巾ドットコム

    第1部
    目次

    あとがき


    第2部
    目次

    信長公・秀吉公も家康公と同様に様式便器に大苦戦し娯楽時代劇商会、急遽「特殊洋式便器」の販売にのりだす

    銀河のかなたの大マゼラン星雲で発見された戦国時代の2人の大英雄、信長公と秀吉公は実に400年ぶりに憧れの母国、日本の土を踏むことができました。
    2人の最大の希望は1足先に日本の土を踏んだ家康公と同じように21世紀の娯楽時代劇の大スターになることですが、もう1つの希望は大マゼラン星雲でも楽しい話題になっていた21世紀の日本にある「洋式便器」なる不思議なものを見たり、使ったりすることでした。
    帰国直後、2人はまず盛大な歓迎会に出席しました。
    歓迎会は今や娯楽時代劇の顔となった柿崎パン粉アナウンサーの司会のもと、楽しさいっぱいに進んでいきました。
    各方面の名士の皆さんのお祝いの言葉に続き、家康公と千姫嬢の歌謡ショーもあり、各方面の名士が大勢居並ぶ前で2人は帰国のあいさつと感謝の言葉をのべました。

    続いて信長公・秀吉公の帰国に際して尽力した娯楽時代劇商会の会長がステージに上がり、家康公、信長公、秀吉公の3人でお笑いトリオ「お笑いじじい三人組」を結成することが発表されました。
    3人は戦国時代の衣装を着てステージに上がり、にこやかに固い握手をしたのでした。

    さらに「洋式便器に前向きにしゃがみ、古きよき時代をしのぶ、じじい・ばばあの会」を結成することも発表され「お笑いじじい三人組」の3人が会長に指名されました。

    翌日、信長公と秀吉公は家康公、千姫嬢とともに都内にある洋式便器の製造工場のショールームを訪れたのです。
    さっそく、社長から最新型の様式便器を紹介されその使い方の説明をうけたのです。
    そして使ってみようということになったのですが、2人とも便器というものに前向きにしゃがんで用をたすという何百年もの習慣が頭と体と筋肉にしみこんでいて、頭も体も筋肉も社長の指示どおりに動かないのです。 さらに、「日本男子が便器に後向きに座って用をたすなどそんなことができるか!」という日本古来の武士道精神が邪魔をしていっこうに上達しないのです。

    信長公と秀吉公は次第にイラついてきて「我々はちゃんと様式便器に後向きに座って教わったとおりに用をたせるから、恥ずかしいから横からじろじろ見ないでくれ」といってトイレの中に入ってドアを閉めてやっている様子を誰にも見せずにいつまで経っても出てこないのです。
    本当にちゃんとやっているのか、怪しいと思った家康と千姫は不謹慎にも監視ビデオカメラを覗いて中の様子を見てしまったのです。
    すると信長公と秀吉公は一応洋式便器の上に前向きに立ってしゃがんでいるのですがふらついて落ちそうになって、便器のふたに必死に掴まってよろよろしながら踏ん張っているのです。
    家康、千姫と娯楽時代劇商会の社長らは信長公と秀吉公に洋式便器を正しく使わせるのは無理と判断しそれでも2人がどうしても洋式便器を使いたいのなら、500歳に近いお年寄り用の便座を高さを5cmから50cmまでボタンを押すと自由に上下できる特注の和式便器&洋式便器両方に使える特殊な洋式便器をつくってあげることにしたのです。
    これには2人は大変気に入ってくれたようで毎日毎日用をたさない時でも一日中、便器に座ったりしゃがんだり触ったりして楽しそうに子供のように遊んでいます。
    これを機に娯楽時代劇商会では急遽「特殊・洋式便器販売部」を新たに設立し特殊・洋式便器の販売に大々的にのりだすこととなったのです。

    そして、その第1弾として全国のお年寄り向きに「お笑いじじい三人組」考案によるお年寄り向きの便座を自由に上下できる和式便器&洋式便器両方に使えるおじいさんとおばあさんのアップダウン式特殊・洋式便器を全国発売したのです。
    そしてこれが又、又、大ヒットしたのです。

    これに気を良くした娯楽時代劇商会・特殊・洋式便器販売部では特殊・洋式便器第2弾として馬に乗った気分で用をたせる「乗馬式・特殊・洋式便器」を発売したのです。
    この便器は家康公の愛馬「家康号」や「ハイセイコー」「オグリキャップ」「キタサンブラック」などといった競馬の名馬そっくりにつくられており、その馬のいななきや馬の走る時の音と前後左右の揺れを味わいながら家康公や競馬の騎手になった気分でたずなを引いたり「オグリキャップ」や「キタサンブラック」の頭をなぜたりしながら踏ん張って用をたすのです。
    そして、これがマニアに大受けして又、又、大ヒットしたのです。
    さすが娯楽時代劇、楽しくてばかなことが次々と起きるものですね。

    信長公と秀吉公は帰国直後は400~500年昔の戦国時代の生活が恋しくなるのか、夜になると熊のように吠えながら四つんばいになってさかんに家の中を走り回っていましたが、次第に21世紀の生活にも慣れてきてある日はテレビに出演して、柿崎パン粉アナウンサーのインタビューを受けたりして、のんびりと次のスケジュールの準備に取り掛かったのです。