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家康と信長・秀吉、銀河のかなたで450年ぶりに感激の再会す!
ここは、東京湾に浮かぶ日本が世界に誇る夢の島「江戸ケ島・銀河航空・宇宙飛行場」であります。
快晴の大空に向かってかの戦国の二人の大英雄、信長公・秀吉公のお迎への最新のハイスピード・スーパー宇宙船「ウェルカム信長・秀吉号」が今まさに飛び立とうとしております。
銀河航空音楽隊の演奏する「信長公・秀吉公を讃える歌」そして「銀河スターレンジャーマーチ」の勇ましいメロディーが流れる中、銀河スターレンジャーの3人の超一流航空ライセンスのパイロットが操縦するスーパー宇宙船は一緒にお迎へに参上する家康公・千姫嬢、並びに我らがアイドル柿パンこと柿崎パン粉アナウンサー、娯楽時代劇商会の関係者を乗せ午前10時ちょうど大勢の見送りの人々の大歓声の中、快晴の大空に向かって飛び立ちました。
ロケット発射場と違って宇宙船飛行場は勇ましいメロディーが流れる中、宇宙船が長い滑走路を滑走してから離陸する為、見送る人々も情緒があって楽しいのです。
離陸後15分、宇宙船は地球を後にして信長公・秀吉公の待つ銀河のかなたの大マゼラン星雲「戦国時代の人々のセカンドライフ星」に向かったのです。
木星や土星を右と左に見ながら太陽系を後にしたのです。
それではここでこの最新型ハイスピード・スーパー宇宙船のすばらしい性能・装備とすばらしい乗り心地を御紹介いたしましょう。
この最新型ハイスピード・スーパー宇宙船はスピードもすばらしく娯楽SF時代劇でなくては味わえないほどの信じられないほどのスピードを誇っています。
スピード表示もすばらしく、現在のスピードは秒速1億キロと表示されます。
さらに~星までの距離は何兆キロで何分後に通過しますなどと表示されるのです。
乗客はすべて至れり尽くせりの最高のおもてなしを受けられるのです。
乗り心地もすばらしく振動・横揺れ・騒音などまったく感じられません。
窓から見える銀河の星々のイルミネーションもハイビジョンテレビのようにすばらしく、見える星々の名前や大きさなど色々な説明を音声や文字で知ることが出来るのです。
さらに船内に流れるムード音楽によいしれながら、味わう宇宙食も格別なもので地球では味わえないユニークな美味しさを味わえます。
このような夢のような宇宙旅行を楽しみながら、お迎えへの一行は銀河のかならへ、大マゼラン星雲へと向かったのです。
出発して10日後、一行を乗せたスーパー宇宙船は目的地である「戦国時代の人々のセカンドライフ星」まであと一歩のところまで来ていました。
そしてこの惑星まで約300万キロまで近づいたところで待望のこの惑星が視界に現れたのです。
そして、一行は窓から見えるこの惑星の姿に驚きの声をあげたのです。
これから到着しようとしているこの惑星は地球そっくりでしかも日本列島そっくりの大きな島があるではありませんか。
お迎への一行は地球に到着したかのような奇妙な気分を味わいながら信長公と秀吉公の待つ「戦国時代の人々のセカンドライフ星」に無事到着したのです。
一方、お迎への宇宙船を待つ信長公・秀吉公、関ヶ原村の村長さんをはじめとした戦国時代の人々、約千人は手に手に日の丸の小旗を振りながら花火やのろしをあげ太鼓をたたいて家康公一行を大歓迎したのです。
戦国時代音楽隊は太鼓やほら貝を使って「戦国時代突撃マーチ」の演奏です。
「大歓迎!徳川家康公一行ようこそいらっしゃいました」と書いた歓迎の看板の下では紋付き・袴姿の信長公・秀吉公、関ヶ原村の村長さん、戦国時代氏そして艶やかな着物姿のミス関ヶ原の古風なお嬢さんが花束を持って、家康公一行をお出迎えです。
さあそれでは楽しい歓迎式典の始まりです。
ファンファーレの合図とともに我らのアイドル・柿崎パン粉アナウンサーが特設ステージに上がりました。
「銀河の遥かかなた大マゼラン星雲の[戦国時代の人々・セカンドライフ星]の皆さん、はじめまして私が司会を務めさせていただきます。柿崎パン粉でございます。この惑星の皆さんはまだパンというものは食べていないと思いますが、地球の皆さんは私の名前の由来をよく知ってくれています。
つまらない話はこのくらいにして話を元に戻しましょう。
10日前、私たち一行はスーパー宇宙船に乗って日本を出発しました。それから10日前、窓から見える銀河の星々のイルミネーションの美しさ。それはすばらしいものでした。
私は生まれて初めて太陽系を離れ、遠い遠い銀河の彼方にある大マゼラン星雲にあるこの惑星に到着したわけですが、今の私の感激は昔、マゼランが世界一周をした時の感激、コロンブスがアメリカ大陸を発見した時の感激、ライト兄弟が初めて空を飛んだ時の感激、リンドバーグが初めて大西洋を無着陸飛行した時の感激、ガガーリンが初めて宇宙船に乗って地球を一周した時の感激、アームストロングが初めて月面に着陸した時の感激・・・・それら以上のものに感じられます。本当に生涯忘れえぬすばらしい思い出になりました。
私のすぐ近くの目の前に、素敵なおじい様が二人おられます。
このお二人は昔、私が日本史の授業で習った戦国時代の二人の大英雄、織田信長公と豊臣秀吉公であられましょう。
昔みた絵やイラスト通りの面影が残っておられます。
この式典が終わりましたら、握手して写真を撮ってサインもいただきたいです。
ついでに私のサインも差し上げます。
長らくお待たせいたしました。それでは今日のクライマックス&メインイベント[家康公&信長公・秀吉公、400年ぶりの感激の再会!]と参りましょう。
それでは御三方、ステージの上にお上がり下さい。」
万雷の拍手、歓声の中三人はステージに上がったのです。
3人は言葉もなく握手し、手で目頭を押さえ溢れる涙を拭いていました。
そして信長公は家康公に「夜になったら、可愛いお姉ちゃんのいる超低級クラブへ案内するから、そこでゆっくり再会の喜びに浸ろう」と告げたのです。
「準備が整ったようです。それでは続いて楽しい歌謡ショーと参りましょう。演奏・娯楽SF時代劇オーケストラ、踊り・月姫・星姫ダンシングチーム。
それでは本日のメインスター・徳川家康公&千姫嬢に御登場願いましょう。
それでは楽しく参りましょう。[家康サンバ]「洋式便器のサンバ」2曲続けて参りましょう。
家康公、千姫嬢、調子が出てきたところで次々と参りましょう。
[宗衛門町ブルース][思案橋ブルース][天使の誘惑][東京の灯よいつまでも][ラブユー東京][長崎は今日も雨だった][銀河鉄道999][宇宙戦艦ヤマト]」
集まった戦国時代の人々は21世紀の日本の歌の楽しさに心ゆくまで酔いしれたのでした。
日が暮れ夜になった頃、3人と千姫は連れだってこの惑星一の歓楽街である赤坂、六本木、有楽町の超低級クラブ「クラブ卑弥呼女王」「クラブ小野小町」「クラブクレオパトラ」を訪れたのです。
そして、戦国時代風の酒と戦国時代風の料理を口にしながら改めて静かに400年ぶりの再会を喜びあったのです。
クラブママの卑弥呼女王を交えて、飲むほどに酔うほどに話ははずみ何と急遽、家康公、信長公、秀吉公、千姫嬢主演による映画「天下分け目の大マゼランケ腹(はら)の戦い」の撮影を銀河のかなたのこの大マゼラン星雲の地で行うことになったのです。
この映画については次の95話でお話いたしましょう。
94話のお話はこのへんで終わりといたします。