商品カテゴリ

    現在のカゴの中

    合計数量:0

    商品金額:0円

    カゴの中を見る

    華のお江戸の快男児 月光・星空・恋頭巾 恋頭巾ドットコム

    第1部
    目次

    あとがき


    第2部
    目次

    最も戸惑ったのは何と「洋式便器」だったのです

    こういうたぐいのお話は普通のホームページに載せたらひんしゅくを買うと思いますが、私の娯楽時代劇のホームページならばかな話になれた読者の皆さんは寛大な心で、あきれたり、笑ったりして軽く流してくれると思い載せることにしました。

    この話は徳川家康公、ご本人から500年、1000年昔の人々の生活状況。
    などを思いだしながら、書いていただいた貴重なお話です。
    どうぞ、じっくりご覧ください。

    時代劇映画や歴史の書物などでは一切ふれられていませんが、今から500年、1000年昔は各家にトイレなどなく、屋外の畑や野原などに穴を掘り、そこで用をたしていたのです。
    灯りなどほとんどない時代、夜真っ暗闇の中、その屋外共同トイレで用をたそうとその穴に近づき誤ってその穴に落ち、人間の糞(ふん)にまみれ想像を絶するような臭さの中で、この世を去ったお気の毒な人々も結構いたのです。

    これもまた時代劇映画や歴史の書物などでは一切ふれられていませんが、実は1600年におきたかの有名な天下分け目の戦い「関ヶ原の戦い」でもこの屋外トイレであるその無数の穴に両軍のかなりの兵隊や馬が落ち、人間の糞(ふん)にまみれ想像を絶するような悪臭の中で無念の不名誉な糞死(ふんし)による憤死(ふんし)と相成ったのでした。
    今から考えれば信じられないようなことですが、これが紛れもない真実だったのです。

    夏になるとこの穴から出る悪臭によって蚊や蜂が大量に発生し、下半身を裸にして用をたしているとお尻などいたる所を刺されるのです。
    蚊に刺されるのは痒いだけなのでまだ我慢できるのですが、蜂に刺されるのは激痛がはしり、その後の苦痛も大変なものでした。
    幸いにも江戸には「娯楽時代劇病院」なる怪し気な病院があって、美人で優しい女医さんが丁寧に治療して下さり本当にありがたいことでした。

    こんな楽しくも悲しい生活をしていた500年、1000年昔の人たちが大した予備知識もなく、突然21世紀の科学文明の世の中に舞い戻ってきたのですから、色々な事に戸惑うのは当然のことだったのです。
    その中でも最も戸惑ったのが、何と「洋式トイレ、洋式便器」だったのです。

    500年ぶりに人間の世の中に舞い戻り、色々戸惑う生活の中で洋式トイレ、洋式便器なるものと出会い、これが最新型21世紀の用をたす便器だということはわかったのですが、500歳を過ぎたじじいにはいかんせん使い方がよくわかりません。
    我々のような大昔の人間でも便器に前向きにしゃがんで用をたすというやり方は知っていましたが、後向きに座って用をたすというやり方は全然知らなかったのです。
    ですから、初めて見る様式便器の上に両足で立って前向きにしゃがんでうまくバランスをとりながら恐る恐る踏ん張ろうとしたのですが、うまくバランスがとれません。
    そこで何とか両手で便器のふたにしっかりつかまってやっとのことで踏ん張りました。
    ですがやってみると初めてのことでどうしてもうまく力を入れたり、踏ん張ったりすることができません。
    どうもしっくりいかないのです。そして私の心は次第に憂鬱な気分になっていったのです。
    「21世紀の世の中というところは使いづらい便器ばかりあるところだな、こんなざまで文明社会といえるのか!」と次第に私は怒りと苛立ちをおぼえてきたのです。
    そんな折、私はこのような苦悩の日々とは裏腹にこんな楽しい夢を見たのです。
    ある日、私は外から丸見えのガラス張りの様式便器のあるステージで大人気の「様式便器サーカスショー」に出演していたのです。
    周りには観客がいっぱいいて私は曲芸師気取りでサーカス選手のようなコスチュームを身につけて勇壮な「軍艦マーチ」の流れる中、颯爽と両足で様式便器の上に立ち、前向きにしゃがんで観客に手を振りながら思い切りかっこよく踏ん張ったのです・・・・ですが残念ながらうまくはできませんでした。周りで見ている観客は大笑いしながら、「がんばれ家康」「がんばれ家康」の手拍子つきの大合唱です。 私は気ばかり焦って空回りばかりして落ち着いて用をたせないまま楽しい夢は終わったのです。
    「21世紀の人たちはよくこんな使いづらい便器を我慢して使っているもんだ。こんな使いづらい便器のおかげでオシッコの出し方まで変になってきた。こんな使いづらい不便な便器なんて便器ではなく不便気だ」
    私は怒りと苛立ちから言いたい放題ぼやいていました。
    そしてさらに私の憂鬱な気分に追い撃ちをかけるようなショッキングな出来事が起きたのです。
    ある日、公園のベンチで座っていると10cm以上のハイヒールを履いた素敵な女性がトイレに入り、用をたし、すました顔で帰っていったのです。
    「今の素敵な女性は10cm以上のハイヒールを履いたまま、様式便器の上に両足で立って前向きにしゃがんで絶妙にバランスをとりながら用をたしたのだ。
    東京の女性はサーカス嬢や体操の選手のようなすごい運動神経の持ち主なんだなぁ。
    便器の上にハイヒールを履いたまま立ってバク転でもやったのかな?
    便器の上でハイヒールを履いたままバク転をして見事に着地するなんて凄いなぁ。
    それにひきかえ俺はかかとのない草履やサンダルを履いてさえもまともに用さえたせないのだ。
    俺は500歳近い歳になっても子供でも簡単にできるようなことでさえもまともにできない本当にだめな男なんだ。
    400年昔の17世紀の初めは自分は日本の歴史上最高の英雄だと思っていた俺が400年後の今は様式便器をうまく使えないばっかりに日本の歴史上最高の笑いものなろうとしているのだ。早く様式便器なんかのないのどかな江戸時代に帰りたいよ~。
    昔の便器で用をたしたいよ~。そして、ある時はロマンチックな恋する家康になって海の底にある竜宮城の乙姫様に会いたいよ~。
    ところで竜宮城には様式便器はあるのかな?
    もしあるのなら乙姫様から優しくその使い方を教えてもらおう。
    乙姫様と竜宮城の大奥で浦島家康となって幸福に暮らしたいよ~。
    娯楽時代劇に出てから、だんだん頭までバカになってきた。ほとほと自分が情けなくなってきた。」
    私は様式便器恐怖症、様式便器パニックに陥ってしまったのです。
    そして、しまいには困った熊ったと頭を抱え込んでしまったのです。



    誠に申し訳ございません。せっかくおいしいお食事をお召し上がりの皆さんの前でこんな品位のないくさいお話をして、くさくて我慢のできない人はパソコンの画面に消臭剤をスプレーして続きの68のお話をお読み下さい。

    徳川家康研究の歴史学者の中でも誰もが第一人者として認める龍宮城博士が家康の人生を詳しく研究したところ驚くべき事実が400年ぶりに判明したのです。
    恋多き人生を送った家康は何と龍宮城の乙姫様にも恋をし秘かに龍宮城を訪れ、乙姫様とお会いしていたのです。
    このことはいかなる日本史の教科書や参考書にも載っていない当娯楽時代劇商会のホームページだけに載っている娯楽SF時代劇らしい驚くべき事実なのです。

    皆さんも浦島家康になったつもりで「恋する浦島家康」を楽しく歌って下さい。 ミュージックスタート!