ネット小説サイト「娯楽・SF時代劇絵巻　月星頭巾&月姫・星姫」 | 「月光・星空・恋頭巾」などのネット小説を掲載中

笑える小説の主人公である月星頭巾軍団が活躍した1800年代、特に1830年代頃までは徳川家斉の治世でした。徳川家斉は江戸幕府第11代将軍で、1787年に家治の急死により15歳で将軍に就任、1837年に退位しています。

この小説に照らし合わせて考えると、月姫・星姫が美人助っ人として参戦、女子プロレスのチャンピオンになる直前の頃に退位していることになります。

「家斉っていたっけ？（いるよ！）」「結構病弱じゃなかった？（それは家茂の方や！）」という方もいらっしゃるかもしれませんが、実は時代劇にとっては大きなターニングポイントとなる時代です。

何か単純に笑える小説のこぼれ話だったはずなのに、風呂敷広げ過ぎた…（後悔）。とりあえず、このまま続けます（笑）。
この作品の舞台となった家斉の時代は歴史資料が豊富なため、時代劇の舞台としてもよく描かれます。

江戸城の中には大奥があり、政治の表舞台とは全く異なる世界が広がっていました。正室に加え、側室や子どもも多いということは大奥の出費も多いということ。この家斉の頑張りが、結果的には幕府の財政を圧迫することになります。

家斉はこうした状況を打破するための経済政策として、小判に含まれる金の含有量を減らし、およそ600万両の利益を得ました。現在、古銭買取業者の間では当時の小判が1枚あたり10～50万円程度で流通しているので、底値で買取してもらったとしてもおよそ6,000億円の価値…一度でいいから見てみたい。

家斉の時代に打ち出された経済政策は効果もそれなりにあり、町人文化が活性化、「化政文化」を生み出します。浮世絵や歌舞伎が盛んになり、「江戸時代らしい」文化が花盛りの時代になるのです。

ちなみに江戸時代最強力士として有名な雷電為右衛門もちょうどこの時代に活躍、月星頭巾と同様の人気と収入とモテぶりだったそうです。

そのような中で、庶民の間では旅行ブームも起こりました。地域ごとの文化交流が生まれたり、民間の記録である私文書が現代にも多く残されています。ファッションや食文化、流行などサブカルチャーに関する記録も豊富なため、多くの時代劇（【恋頭巾ドットコム】の笑える小説を含め）の時代考証に必要な資料がたくさん残っている時代でもあるのです。

ネットでもたくさんの資料を調べることができるので、「月光・星空・恋頭巾」の時代考証を自分なりにしてみるのも面白いかもしれませんね。